一眠り

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「ていうかー西崎もそろそろ結婚とかしないわけー?」 いくら同期でも仮にも上司である俺の肩を抱きながらベロベロに酔っぱらっている暁は先程から同じ質問を永遠と繰り返している。 「この駄犬が」 暁とは逆隣に座る藤堂は俺に酒を注いでいて、だがその目は暁を睨み続けるというなんとも器用な事を成し遂げている。 どうしてこんなことになったのか。 それは帰宅しようとした俺を送り出したとみせかけて後ろから抱きつき連れ出した暁の 「今日こそは付き合ってー」 なんて一言のせいだった。 仕方ない。たまにはいいか。と暁と会社を出ようとしたときに藤堂に見つかり俺も着いていきます!と有無も言わさず俺たちについてきた藤堂。 「少しは黙れよ駄犬が」 なんて、そんなにイライラするなら着いてこなければよかったのに。と思いもしたが、なんだかんだ二人は仲がいいのか 「うるせぇー俺のおかげで西崎はここにいるんだ」 「俺だって部長を誘う位できますよ」 「ヘタレな悠ちゃんにはむりでしょー」 「ヘタレじゃねぇ」 なんてじゃれあっている。
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