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第1章
*prologue*
―生まれよ―
世界の始まりは一言の言葉から始まった。
その言葉に始まりの無から命が生まれ、荒野に草木が誕生した。
次に光と闇が生まれ、光は世界の半分を。
闇も同じく世界の半分を分かち昼と夜が生まれた。
続いて小さな動物が野山を駆け巡るようになり、生き物が誕生した。
瞬く間に世界に拡がった生き物は、多種多様に姿かたちを変えそれぞれが安住の地に棲みつき繁栄するようになる。
闇を好んだ生き物は常に翳を好み、光を好んだ生き物は常に光の中から世界を見つめた。
そして昼と夜が交わる地には、光と闇どちらにも属さない生き物が居を構え穏やかに、平和に暮らしていた。
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