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―言葉より生まれたモノ達よ。この世界はお前たちの物ではない―
山頂から降り落ちる火と溶岩に戦を始めようとしていた闇と光の住人の命が奪われる中、大きな地響きと共に言葉が地上を震撼させた。
―驕るモノよ、個の思いは体ではない。体はまだ生まれていない。体が生まれた時望むものを与えよう―
言葉が語り終えると、火山は収まり静寂が始まりの地に訪れた。
火山の被害を受けることなくその場に生き残ったのは、闇の住人数人と同じく光の住人数人。
そして昼と夜が交わる地の住人だった。
生き残った者達は自分達を生かす大いなる力に充てられ、そして畏怖を覚えそれぞれの地に引き戻ることを余儀なくされた。
始まりの地に最後に残ったのは、昼と夜が交わる地に住む住人となった時、それまでの沈黙が破かれた。
―言葉より生まれた仔らよ。今日の事を語り継ぎ体を生め。その時再び**は現れる―
昼と夜が交わる地の住人はその言葉からの使命を受け入れ、自分達が住む地へは戻らず世界を巡り言葉を語る旅に出た。
彼等の語る言葉は語る地で力を持ち、人々はいつしか彼等の事を吟遊詩人と呼ぶようになっていった。
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