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ミタラシヌヨ
実名登録のSNSで、中学の同級生・M美と三十年ぶりに繋がった。
驚くほど近所に住んでいた事が判明したので、早速会う約束をした。
M美とはクラスも部活も違ったが、同じバンドのファンだったので、よく情報交換などをしていた。
互いの近況や、解散してしまったバンドの話、近所のお薦めのお店など会話は弾み、私はふと思い出した話題を口にした。
「そういえば、卒業してから結局、同窓会ってしていないね」
成人式の際に、出席していた一部のメンバーで「卒業十周年か二十周年に、大々的に同窓会をしよう」と盛り上がった記憶があった。
M美のクラスだった三組には、学年の中心的な派手で目立ったメンバーが多かったので、彼等が計画するなんて話が出ていたはずだ。
「……知らないの? あの話」
途端に顔を曇らせたM美が聞かせてくれたのは、こんな話だった。
あの頃、三組は美術担当の女性教師・S崎先生が受け持っていた。
三十代中頃の中堅教師で口うるさい熱血タイプではあったが、依怙贔屓などはしない誠実な先生だった。
そんな先生の一途な生真面目さが気にいらなかったのか、三組の一部の男子生徒が徹底的に反抗をした。
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