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私が目の前に座っている蒼太くんにそう聞くと
びっくりした顔をして私の後ろを見
何かに頷いてから優しく笑う。
蒼太「ダメだよ、カレちゃん。
台風来てるのに女の娘独りであそこまで戻るのは
無理だよ。車に乗って帰ろうな」
まるで小さい子に言い聞かせるように そう言い
私の後ろに同意を求める。
蒼太「なっ てっちゃんもそう思うよな。」
哲朗「うん。カレちゃんは女の娘なんだから
夜遅くに独りで歩いちゃダメだよ。」
ソファーの背もたれに体を預けていた哲朗くんは
体を起こすと私の頭をポンポンとなでた。
何かわからないけれど 心急ぐ。
早く早く終わらせなければ…っ
何を?
私を…
貴司に愛されない私を。
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