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私はやっぱり少しおかしいのかもしれない。
確かに文字通り身も心も傷ついた。
誰もいない家に帰り洗面所の大きな鏡に映った
自分を見た。
唇の端が切れ赤く腫れている。
激しい抵抗の痕がついた体を自分で抱きしめ
破れた服を脱ぎ捨て そして小さく笑った。
心のどこかで レイプされてしまった自分を
喜んでいたのだ。
またひとつ不幸になったと…
私の誕生日まで後2ヶ月。
それまでにもっともっと不幸にならなけらば
貴司を手に入れるために…
哲朗くんに癒されたはずの心はまた
冷たく冷えはじめた。
次の日 朝起きると昨夜よりも痕がはっきりと浮き出てマスクをして出勤した。
アザになった腕は長袖のブラウスで隠そう。
誰も私など気にしていない。
普通に仕事していれば誰も気付きはしないだろう。
そう思ってたのに…
でもなんであの人は気付いてしまうの?
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