苦難と幸福は紙一重
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――ヒューーーー……ドーン! 暗くなりかけた空に、最初の花火が開いた。 「綺麗……」 「いただき!」 花火に見惚れて油断した。 無防備の私の唇を、星夜が素早く奪ったのだ。 「もう! バカ星夜!」 「お前なぁ! いい加減にしろよ!」 聡史が星夜を羽交い締めにする。 美琴がお腹を抱えて笑う。 そんな私たちをまるで祝福するかのように、色とりどりの大輪の華が、夜空を明るく染めていた。
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