あの星の向こうに

共に

「ほんと、仲良いよな」
こっちを愛おしそうに見つめる聡史と、目が合った。
「それにしても……。俺が幸せにしたかったなぁ」

「まだ言うか！」
星夜が聡史を睨んだ。

「私じゃ不服なの？」
美琴が頬を膨らませて聡史を睨んだ。

「や、冗談だよ！　冗談！　当たり前だろ！」

慌てて美琴に向き直ると、聡史は必死でご機嫌を取り始めた。その様子が可笑しすぎて、私たちは声を上げて笑った。

「そうだ！　待ってて！」

美琴が「手伝って」と言いながら、聡史と共にキッチンへ向かった。

「あれは、尻に敷かれるタイプだな……」
「だね」

私たちは、こっそり目配せをして笑った。