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「それじゃ、そろそろ行くね」
席を立つと、美琴と聡史が「気を付けて」と玄関まで見送りに出てくれた。
「帰ったらまた集まろ。報告聞きたいし」
美琴の言葉が胸に刺さる。
それは、永遠に叶わない……。
「そうだね。また集まろうね」
涙がこぼれないよう上を向き、笑顔で答えた。
「しっかり挨拶してこいよ!」
聡史が、星夜の背中を思いっきり叩いた。
「ってぇー! 強いんだよ!」
星夜が背中に手を当て、聡史を睨んだ。
「ばかやろう! いろんな想いが含まれてんだよ! それぐらい我慢しろ!」
聡史と星夜がじゃれ合った。
「もう……。やめなって……」
美琴が二人を横目で見ながら、呆れた顔で苦笑いした。
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