122人が本棚に入れています
本棚に追加
/348ページ
「雫……。ほんとにいいの?」
星空から私に移した瞳が、哀しく揺らめく。
「うん。もう決めたことだから」
「でも……」
「あのね、星夜」
私は星夜の頬にそっと触れると、その美しく輝く瞳に語りかけた。
「私が星夜と一緒にいたいって気持ちは、他のどんなものよりも大切なものなの。私の一番の望みは、星夜とともに生きること。それ以外は何もいらない。だから信じて。私の気持ちを。私も、星夜のこと信じてるから」
「雫……」
「一緒に幸せになろう」
私たちは、一晩中星を眺めていた。
地球から見る、最後の星空だった……。
最初のコメントを投稿しよう!