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ドアがガチャリ、と開いて小太りの中年女性が顔を覗かせる。
「あら、おはよう。まあ、若いのが三人雁首揃えてお茶なんか啜っちゃって。…老けるわよ、私みたいにね!アッハッハッハ!」
豪快な笑いと共に入室してきたのは調理責任者の細川うた子さん。
「おはようございます」
私たち三人とも起立をして挨拶する。
「今朝の出来栄えはどう?順調だった?まあ、イケてたに違いないわよね」
「はい、問題無く」
青君が答える。
「ふむ、良し。あなた、どう?早番は慣れた?」
「はい、ベテランの男性二人が指導してくれてますので、なんとか」
答える私に苦笑する赤君、青君。
「そ。じゃ、来週から遅番やれるかしら。いい?」
「はい。よろしくお願いします」
「まあ、それじゃ青君も来週から遅番で。クローズの先生役、お願いね」
「ちょ、うたさん。俺は?」
赤君がたまりかねて尋ねる。
「オープンは誰がやるのか、な?」
へーい、とうなだれた。
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