2人が本棚に入れています
本棚に追加
これは私の想像…。いえ、妄想かな
あの後五分程、青くんは厨房に遅れてやってきて、うた子さんからお目玉を食った。
きっとあのまま固まっていたに違いない。
施設の夕食は早い。
最後のバトルを終えた私達三人は、ラストの片付けと仕込みをうた子さんと遅番パートの二人に託して、本日の勤務終了。
「ほらほら、とっとと上がんな。調理師だからって、ずうっと板場にいれば良いって時代じゃあ無いからね。時間内に成果を上げて、とっとと帰った、帰った」
とはうた子さんの弁。
「有難うございます。お先に失礼します」
「お先です」
私と青くんは退出する。
「ヨリちゃんさあ、まだ今の彼氏とは続いてんの?」
赤くんは遅番バイトの娘とだべっている。
「邪魔邪魔。はよ帰んな!」
「ふへえ」
締まりかけのドアの向こうからの叱り声に私と青くんは顔を見合わせ、笑った。
最初のコメントを投稿しよう!