2人が本棚に入れています
本棚に追加
バックミラーに写る手振り屋さんはすぐに小さく見えなくなった。
代わりに自分の目元が写る。
ぱっちりとしていながら、切れ長の瞳。
すうっと整った鼻梁。
ミラーには写っていないが、その下には大きすぎず小さすぎない、ふっくらとした唇。
個人的評価だけど、顔のサイズも丁度良い筈。
控えめに見ても、美人の部類に入ると自分でも思う。
「親に感謝しなきゃね」
そう呟いたものの
その親から受け継いだ、美貌以外のもう一つのものに、私の心は沈む。
最初のコメントを投稿しよう!