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「麗志、しつこいわ!」
「美雨、お願いだ。諦めるんだ。
これ以上、こんなことを続けたら、君まで失ってしまう。」
「何を言っているの?
諦めるのはロジェだわ。
私には麗奈が必要なの。
わかるでしょ?
あなたが私を必要とした時と同じよ!」
「このままそんなことを続けたら、麗奈が死んでしまう!
君のしていることは、ルールに反することぐらいわかるだろ?
麗奈は望んでいない!
僕らと共に歩むことを望んでいないんだ!」
この頃、美雨は精神を麗奈に集中させていた。
何をするつもりかは察しがつく。
麗奈を手に入れるためだとは言え、モラルに反する。
じわじわと麗奈の頭がやられていく。
あとどれくらいかすると、頭痛が薬でも抑えられなくなる。
頭が割れるように痛み、藁にもすがる思いで美雨にすがるか、自ら命を絶とうとするか、それとも、救世主が現れるか。
私ではどうにもならなくなってしまった今、私にできることは美雨の全てを奪うことしかなくなった。
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