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苦しさで、息ができない。
胸が焼けるほど熱かった。
本当に死んでしまうの?
二度と剣斗に会えずに死んでしまうの?
そんなの嫌なのに、苦しさで呼吸ができなくなりそうだった。
死にたくない。
ロジェも麗史も助けてくれると言った。
でも、助からない気持ちの方が強くて、いっそ死んだ方がマシだと何度も何度も思った。
「まずい、もう限界だ。
ボス、麗史、間に合わない。」
死にたくない。
このまま死にたくなんかない。
人でいたい。
家に帰りたい。
こんなことになるなら、従わなければ良かった。
苦しくて、息ができない。
美雨の気配がする。
私の命を奪いに来る。
もう私を許さないんだ。
そんなの嫌なのに、苦しさで呼吸が終わりへと向かっている気がした。
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