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黒羽の若造は、もうかなり前からいたのはわかっていた。
他の黒羽達とは群がらない。
低俗な黒羽達とは違った。
ロジェが連れて行った時、悟った。
あの子、麗史に似てるのね。
そうじゃなきゃ、連れて行ったりなんてしない。
私達とは違うのだから。
理由があるならば、麗史に似ているからだわ。
あの漆黒の黒羽、確かに美しい。
あの漆黒の瞳も憂いを帯びて、見た目よりもずっと大人びて見える。
でも、私達とは違う。
それが憎らしかった。
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