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ドアを開ける大きな音が聞こえたと感じた瞬間だった。
「麗奈!」
どれくらいかに見る彼は、酷く痩せこけて、頬に傷ができていた。
「無事で良かった。」
何も聞けなかった。
見ればわかるから、何もかも悟らずにはいられなかった。
大切な人を失うと言うことは、とても哀しくつらいこと。
ロジェがエルザを失った時、なぜ美雨を許せたのか、少しだけわかる気がした。
永い時を共に過ごしたエルザ
短い時でも過ごした時間の濃い美雨
どちらもロジェには大切な存在だったと思える。
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