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思わず、ポケットごとキーチェーンを握った。
麗志が怖い。
助けてと願ったところで、彼が目の前にいるのだからどうすることもできないことぐらいわかっているのに、何度も剣斗の名前を思ってしまった。
「麗奈、もうやめないか。
あんな男のことなど考えるな。
私達の何がそんなに不満なんだ!」
麗志の怒りは、美雨さんがいないだけでブレーキが効かない。
「ごめんなさい。」
そんな言葉しか浮かばなかった。
「麗奈、謝るならもう二度と会うんじゃない!」
そんな約束はできない。
「麗奈!」
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