悲愴のセレナード

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「麗奈!」 何かが壊れる音がした。 剣斗は心配そうに私を揺すっていて、私の体は意思に反して剣斗を振り払おうとしていた。 あんなに優しい美雨さんが、どうして? どうして剣斗と仲良くしてはダメなの? 私は今のままでいい。 これ以上、私を支配するのはやて!! お願い! これ以上はやめて!! 体から力が抜けた。 泣いた。 私は二人の何? 本当に姉さんのように思っていたのに、どうして? 剣斗の何がいけないの? 剣斗は、何も悪いことなんてしていないじゃない!
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