悲愴のセレナード

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「どうしてあんなことをしたんですか? 剣斗は、彼を何だと思っているんですか?」 すると、後ろにいた麗志の目付きが変わり、耳にキーンと音が響いて、頭が割れそうになった。 私も殺されるか吸血された方がマシだ。 「麗志やめて!!」 耳鳴りから解放されると体の力が抜けて、膝から崩れ落ちてしまった。 「なんてことするのよ?! 麗奈は私達の娘なのよ?!」 「美雨、麗奈は私達を裏切ろうとしているんだぞ? あのカラスと会っているんだぞ?」 やはり、剣斗がカラスだと知っているんだ。 きっと、カラスになった理由も知っているはずだ。 それなのになぜあんなことを…
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