悲愴のセレナード

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「その奥を知りたくはないの?」 音もせず背後にいたのは美雨さんだった。 「どうぞ、お入りなさい。」 不気味な音を立て格子戸が開くと、あっという間に灯りが着いた。 いったい、美雨さんは何者? 時に、麗志より力があることに驚く。 麗志が言うには、何百年も前に人であった自分とは能力に差が出て当然で、美雨の能力は無限だと言っていた。 今の姿になって短いにもかかわらず、自分より優れた能力を持つ美雨に俺は敵わないと。 格子戸の内部は想像以上に広く、黒い箱のような物がいくつも並んでいた。
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