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「これは何ですか?」
「私達の棺よ。
傷ついた体を癒すためには必要なの。
私達は時に狙われる。
味方か敵かもわからない状況下に置かれることもあるの。
長く存在しなければならない私達にとって、必要なものなのよ。」
一呼吸置いたあと、美雨さんは私を抱き締めた。
「怖がらないで。
あなたをどうにかしようなんて思っていないわ。私達の大切な娘ですもの。
でも、あの男と関わるのはやめて。
約束できるわよね?」
そこ有無も言わせぬ物言いに、身震いがした。
剣斗の何がいけないのか、その理由が知りたい。
だって、何も危害を加えられたわけでもないところか、私を今のままでいられるように考えてくれていると思っている。
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