悲愴のセレナード

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「紹介するわ。リックよ。 お母様がアメリカ人、お父様が日本人なの。英語は彼から教わるといいわよ。 リック、麗奈をよろしくね。 少しワガママなところもあるけれど、とてもいい子よ。」 そのまま、彼を置いて出て行ってしまった。 「初めまして、麗奈。」 少し日本語に外国なまりを感じる挨拶。 私の左手を取り、薬指にキスを落とした。 「麗奈、想像より可愛いね。」 驚いて手を引っ込めようとすると、力強く止められた。 嫌悪感しかなく、振り払っても振り払えない。
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