悲愴のセレナード

29/30
前へ
/155ページ
次へ
要はこうだ。 あの二人もリックも同じヴァンパイアから作られた。 もちろん、時代からすれば、美雨さんが一番下のヴァンパイアになる。 それなのに、力も能力も何もかもが誰よりも上回ろうとしていて、そのせいか麗志を操ろうとしているらしい。 それをよく思わない親になるヴァンパイアが仲間として認めず、仮にヴァンパイアの頂点にでもなろうとするならば、消さねばならぬと言ったそうだ。 「本当に?」 「ウソなんかつくかよ。知らないのは美雨だけだ。 麗志だってわかっているはずだ。このままではいけないことぐらいね。 だから、麗奈を手に入れたんだ。ボスに頼んでね。」 信じられない。 だって確かに美雨さんの力や能力はすごい。でも、私が言うことさえ聞いていれば、優しくてお姉さんのようなのに。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加