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「信じるも信じないも君に任せるよ。
でも、覚えておいて。俺から離れないで。
離れなければ助けてあげられる。」
それからまた、場所を移動した。
歩いても疲れない彼が羨ましい。
私の足はもう限界で、足の裏全部が痛くて痺れているように感覚が麻痺しそうだ。
でも、繋がれた手は少しも痛くない。
それどころか、繋がれたところから彼の気持ちが流れてくる。
俺が助けてあげるから、俺を恐れずついてきて、と。
「大丈夫、俺がなんとかするから。」
この出会いは私にとって転機だ。
生きるも死ぬも私の選択次第だ。
今は彼を信じよう。
きっと大丈夫。きっと…
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