17人が本棚に入れています
本棚に追加
黒い羽の騎士
どこをどうやって辿り着いたのか、今いる場所はわからない。
でも、部屋であることは確かで、それもごく普通の部屋だ。
「やっと目覚めたか。」
そこには、初めて会う男性がいた。
年齢的にはお父さんと同じぐらいだろうか。
目鼻立ちは明らかに外国人で、髪はシルバーだ。
とても綺麗な蒼い目で、思わず唾を呑み込んだ。
「私はロジェだ。
大丈夫か?顔色が悪い。
リック、リックはいるか?」
「はい、ボス。」
「麗奈に温かいスープを。」
「Yes,sir!」
この人がリックがいっていた人?
怖い人には見えないが、厳しそうな人に見える。
でも、私への気配りは優しいからできることだ。
「怖がるな。何もしない。
既に二人とも私のもとにいることに気づいている。
案ずるな。リックが助けるだろう。
あやつのことも心配するでない。
いずれ会える。」
すると、私の頬に手を当てた。
最初のコメントを投稿しよう!