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仕方ないさ。
そうしなければ、俺のような黒羽の鳥は生きてはいけない。
こうなってしまった以上、現実を受け入れる他ないからね。
現実を受け入れると、死んでいった人間達が哀れに思えた。
死んでいった人間達のほとんどは自殺志願者で、誰もそれを受け入れない。
また、死にかけた悪党だ。犯罪者の後始末のようなもの。
そうして行方不明者なんて当たり前で、みんなひっそりと消えていく。
でも、麗奈は生きていた。
なぜ生きているのか、不思議だった。
それまで、美雨は何人もの女の子を殺めていた。
その度に力が増し、性格が変わったように狂暴さが目立ち、麗志が手を焼いていたんだ。
殺めてはいけない、現代のルールを美雨は守れなくなっていたからだ。
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