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「美雨、もうやめないか。
このままではロジェの怒りを買ってしまう。
少女達にしたって、君の思い通りになんてならないんだよ?」
「そんなの、やってみなければわからないでしょ?
ロジェは素晴らしいヴァンパイアだわ。
でも、私とは合わないのよ。
古びたモラルに縛られてこの世の中を逃延びることなどできないのよ。」
「何を言っているんだ!
私達は人のモラルに寄り添いながら共存してきたんだ。
いったい何をしでかすつもりだ!」
「そんなの夢も同然よ!
何が共存なのよ。逃げているだけじゃない!
私達の強さを見せつければいいのよ!
人なんて皆弱いものよ?
私達の力を知ればひれ伏すのよ!」
終わりだ。
もう私だけでは無理なんだ。
美雨よ、これは私からの愛だよ。
ロジェに報告する。
もう手遅れだ。
今の君を見ているのはつらすぎる。
お願いだ、最後のチャンスが訪れる時、気づいてくれ。
自分の過ちに。
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