待ち人のバス停

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薄らと霧が浮いている、白くもやついて遠くは見えない。 凸凹の道がどこまでも続く。風はなく、ヒヤリとした空気が息をするたび体の奥まで入り込み大切な何かを忘れてしまいそうになる。 そこにぽつりとバス停がある。古びた時刻表は擦れ、いつバスが来るのかは分からない。 椅子に座り僕はバスを待っている。
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