待ち人のバス停

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「ありがと、あんたに話したら気持ちが楽になったよ。娘のことは気になるが、俺のことは忘れてくれるとありがたいな、あいつに合わせる顔がもうないからな」 「ブォォン」高いうなり声を上げるかのようにバスのクラクションが鳴り響く。 「やっと来た、俺はこのバスに乗っていくよ」 男はバスに乗りこんだ。 「グッシュゥン」扉が閉まりバスは走り出す。錆びついた車体はギシギジと音を立て荒れた道を進み霧の中へと消えて行った。
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