第二話 英雄の眠る丘(2)

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第二話 英雄の眠る丘(2)

 集落に危機が訪れようとしていたその頃、近くの小高い丘では――ユアンが、ロックウッドと革新派の男達を伴って、ガラクタと化したTAの査定の最中であった。  革新派の男達に見守られながらユアンは工具を巧みに扱い、TAの部品を一つ一つ分解し、丁寧に取り外しながら動力部分をチェックしている。 「どうだ? 動きそうか?」 「エンジンは焼き付いてるし、シャフトもひん曲がってる上にプーリーも割れてる。その上、動力を伝えるベルトは焼き切れてるし……駆動系は全滅ですね」  ユアンが見ているTAは、かつて戦争の花形の名を欲しいままにした名機・グリルポーン。通称グリポと呼ばれた汎用型TAだ。  かつての荘園戦争の後期にデビューして以来、様々な局面で活躍し、性能の高さと誰でも扱える抜群の操縦性。そして何より、安価な価格と確かな耐久性を世界中に知らしめたのである。  最終型の十二型がロールアウトしたのが、十年前後くらい前だった事を考えても……ここに放置されたのは、少なく見積もっても二十年以上も前だと推測できる。 「エンジンとか、載せ替えてみるのはどうだ?」  グリルポーンは、もう七年以上も前に生産が終了している二世代程前の機体であった。  仮に、エンジンを他の物に積み替えたとしても、エンジン出力と機体重量のバランスが取れず、使い物にならなくなる可能性がある。  車や船舶同様、パワーバランスが少し狂ってしまっただけで、マシンは本来の性能はおろか、下手をすれば全く動かなくなる……他のマシン以上に精密さを要求されるTAなら、尚更困難になる事は目に見えていた。 「レストアすれば、ひょっとするかもしれませんが……それだったら、比較的新しいアバランチとかビッグホーンだとかのTAを買った方が、断然安いし使い勝手が良いですよ」  ロックウッドは、「そうか……なるほどな」と、寂しそうに頷いた。  今迄自分達を守ってくれていた守り神が、こうも簡単に用済みになるとは……まるで、時代の潮流に流されなかったが故に現代社会から隔離され、今にも消えそうな存在になった自分達みたいだと、半ば自虐にも似た感情に苛まれていた。  そもそも、こんな閑散とした集落に丁度いいグリポ用のエンジンがあるとは思えないし、何より……TAを撤去してくれという連中が、別のTAを持っているのならば、とっくの昔に自分達でやってる筈だからであった。 「では……そろそろ始めて――」  ロックウッドが右手を上げ、撤去の合図を出そうとした瞬間――ミオナとキィが、「ちょーっと、待った!」と、ユアン達の元に駆けつける。 「私達の……持って行かないで!」  「今更、何しに来た!」「ちい! 余計な事を……」等、革新派の男達は、いわれのない罵詈雑言をキィに浴びせつける。そんな中ロックウッドは、キィを意識して目をそらす。  自分の集落や家族を想うが故の行動が、自分の心持ちとはあらぬ行動を取っている後ろめたさと、仲間達に対しての申し訳なさが相まって彼をそうさせたのだった。 「その機械は、集落みんなのかけがえのない誇りだった筈でしょ? どうして……どうして、こんな恩知らずな事をするの?」  彼らが、俺達一族を守ってくれた英雄だと言う事は重々承知している。だが……このまま、このTAを放置すれば、また良からぬ連中に、あらぬ言いがかりを付けられ……何の罪も無い、我らの子共達がまた傷つけられるのかもしれないんだぞ! そんな事、許せる筈がない!……と、口惜しさを滲ませ己の苦しい心情を語るロックウッド。それを見たキィも、いたたまれなくなる。 「それでも、貴方は捨てちゃうの?……私達の誇りと一緒に」 「これも、俺達の……明るい未来の為だ!」  ロックウッドの右手が降ろされたその刹那――ゴゴゴ……と、空気を切り裂く重い音が遠くから響いてくる。 「な……何の音だ?」  ユアンが音のする方に注視すると、砂煙を上げながら近づいてくるホバークラフトを発見。  「先輩!」と、ユアンの指差す先を見て、ミオナはキィを咄嗟に庇う。 「クソ!! また、金を強請りに来やがったのか、アイツら!」 「この、チンピラめ!!……」  革新派の男達が文句を吐き捨てる中、キィは震えながら「神様……」と呟き祈る。 「これか!!……集落が揉めなきゃいけない、原因ってヤツは!」  ミオナは、向かいくる砂煙をキッと睨みつけた。  丘から少し離れた集落の離れで、ニケは一匹遠い目をして悶々としていた。  魔法を使う事が当たり前な世界で今迄生きてきたが、マシンワークスの連中と関わった事をきっかけに、魔法が使えない世界に連れて来られた。しかも、魔力がないと喋る事すら出来ない事が初めて分かり、こんなにも不便で何も出来なくなるものかと……せっかく持って生まれた力も、肝心な時に使えなければ何の意味も無いなと、心底痛感している最中なのであった。 (やっぱり……オイラは、何も出来ない只のカワイイ猫ちゃんだったのかニャ……)  金の為とは言え……ミオナやユアンは魔法が使えないのに、よくココまで頑張れるよな。なのにオイラは、魔法が使えないだけでこの体たらく。何か、情けないニャ……と、ニケは考えれば考える程、ユアン達に対して生まれて初めて感じる劣等感が増してくる。 (こうなったからには、故郷に戻って、大人しく愛玩動物として生きて――)  などと、ニケが肩を落として集落を去ろうとした瞬間――ミオナがニケの元に走って来た。  ニケがハッとその姿に気付いた頃には、目の前でミオナが砂煙を上げて滑り込んで止まった。 「何やってんだよ、こんな所で。探しちゃったじゃんかさ!」  ミオナはどうやら、砂煙が舞い上がる光景を見て……砂埃はキツイ……キツイは腹ペコ……腹ペコと言えばにゃんこ……あ、猫ちゃん忘れてた! と、ニケを集落に置いて来た事を思い出して、まだいるんだったらここでしょう! と、慌てて戻って来たのであった。  ミオナは、肩で息をしながらニケを抱き抱えた。 「せっかく砂煙に紛れて、集落の人達に黙って抜けて来たんだからさ、早く戻ろう?」  ニケは事の顛末を必死にジェスチャーで伝えようとするが、何を聞いてもニャーとしか答えれない。エーテルが存在しなければ、いくら触媒があっても魔法は使えない……リリーベルが前に言っていた事を、ミオナはふと思い出した。 「そっか……魔法、使えないと喋れないんだよね?」  ミオナの問いかけに、ニケは力なく頷いた。人生(?)で初めての挫折を味わい、落ち込んでるのが手に取るように分かる。 「けど、どうするよ? まだ、依頼は終わってないよ」  もう、オイラには出来ることなんて何も無いニャ。ほっといてくれニャと、言わんばかりにソッポを向くニケ。 「これは、私の持論なんだけどさ……」  ミオナは、ニケに言い聞かせるように続けた。それぞれが持ってる力っていうのは、偉そうにふんぞり返って他人を見下す為にあるんじゃない。困ってる人達や大好きな人に寄り添って、困難な問題を一緒に解決する為にあると思う。それでもやっぱり、何も問題を解決出来ないかも知れないし、最悪、格好悪く誰かの足を引っ張ってしまうかもしれない。だけど……何もしないで後悔するくらいなら、やるだけやってから後悔した方がまだ納得出来るからね、と……。 「それに……最後の望みとして、私達に助けを求めてくる人達を裏切りたくはないからね」  このミオナの言葉に、ニケは目から鱗ばりの衝撃を受けた。  ユアン達が頑張って依頼をこなそうとしていのに、オイラは何を小さい事でクヨクヨしているんだ。魔法が使えなくなったのなら、なったなりの方法でお手伝いすればいいだけじゃないか……こんな簡単な答えを捻り出す迄に、どれだけの時間を無駄に掛けているんだオイラは! 魔法が使えるってだけで偉くなったって勘違いしていた自分が、今となっては恥ずかしい……と、自嘲の面も含まれていたのは言うまでもなかった。 (変わらなきゃ……オイラ自身が!)  考えを改めたニケは、オイラも行くと言わんばかりにミオナに熱い眼差しを注ぐ。 「よし!! じゃ、行こうか!」  ミオナはニケを背負い、小高い丘に向かい走り出した。  小高い丘では、集落の人々がバタバタを駆るチンピラ連中に絡まれていた。  チンピラ連中の駆るバタバタは、ユアン達の扱うモノとは違い、コクピットや手足に装甲がしっかりと付いている。あと、よせばいいのに装甲部分に趣味の悪いデコレーションを、これでもかと言わんばかりに取り付けている為、視界と運動性は最悪に悪そうだった。 「あーあ。完璧に、バタバタの持ち味を殺してやがるな……」  バタバタは、軽快な足回りとスピードが武器なのに……と、呟くユアン達を向うに、チンピラ連中の隊長は、バタバタ上部キャノピーから身を乗り出し、拡声器を使って高圧的に振舞う。  土下座をし、心からの反省をして我々が納得いく誠意を見せろ……いかにも私達が被害者ですよと言わんばかりに、チンピラ連中の隊長は、紋切り型の文言をしつこく繰り返す。 「とっくの昔に済んだ話なのに……我々に、これ以上どうしろって言うんだ!」  すっかりおびえる集落の人々を尻目に、ユアンは腕を組み静観している。  被害者を名乗ってる方が、バタバタに乗って上から謝れ謝れって叫んでて、加害者の方が、目の前のTAに怯えて何も出来ない。これでは、どっちが正義の味方なのか分かったものではない。  ましてや、もう既に終わっている戦争の終結の際の補償の問題を、未だに引っ張り出して強請の材料として使う……チンピラ連中が、自らの苛めを正当化する言いがかりとしてはよくある事だが、この事由に何ら関係の無いユアンにとって、この光景はあまり気持ちのいいモノではない。 「……正義の味方って奴は、いつから無抵抗な人間に暴力を振るうようになったんだ?」  ユアンは呟いたつもりであったが、思いのほか声が大きかったようで……幸か不幸か、チンピラ連中の耳に入ってしまった。 「何だ、お前! 俺達に文句があるのかよ!!」  チンピラ連中の視線が、一斉にユアンに注がれる。 「文句って言うか……これ、どう見たって苛めじゃないんスかね?」  こ、これは決して苛めなんかじゃねぇ! とか、ヤツらからやって来なければ、俺達だってこんな事……など、いかに自分達を正当化するか、ブツブツと必死で言い訳を展開させている。  そうこうしている内に……ニケを背負ったミオナが、チンピラ連中の駆るバタバタの真後ろからひょこっと顔を出した。ユアンがその姿に気が付くと、再びバタバタの後ろに身を隠した。 「お……お前には、関係ないだろうが!」 「そうだ! 部外者は引っ込んでろ!!」  動揺するチンピラ達の気を引きつける為、ユアンは憎たらしく続ける。 「じゃあ……この人達が、いつ貴方達にどういう酷い事をして、どんな被害を与えたのか。それに伴って、何をどう補償して欲しいのかをもっと具体的に言わないんスか? これじゃ、『私、被害者。みなさん、か弱くって可哀想な私をもっと見て! そして、構って!!』って、言ってるようにしか聞こえないッスよ」 「こっ、この野郎―!」  激昂した隊長の乗っていない方のチンピラが駆るバタバタが、ユアンに詰め寄ろうと一歩前に動かそうとした、その瞬間――足が動かず、そのまま前のめりにドスンと転倒した。 「なっ、何だ? 何が起こった!」  隊長が動揺する中――舞い上がる土煙の向こう側から、ニケを背負ったミオナが笑顔で登場。 「動力の伝達に使うワイヤーを、ちょーっと緩めてみましたよ」  集落の人達から、わあっと歓声が上がる。  バタバタは、バギー形態と歩行形態に変形が可能なTAの為、通常のTAと違い機構は複雑になっている。特に、足回り付近の歩行を支えるシャフトは、構造上剥き出しになっている数少ない部位の一つだ。そこに目を付けたミオナは、ユアンに注目が集まっている隙を狙って、脚部の動力を制御する為のワイヤーを、ワザと緩めたのであった。  何も知らずに、無意味に外部の装甲パーツをいっぱい付けているこの機体では、装甲が邪魔で変形する事が出来ない。もはや、動く事は叶わなくなったもの同然であった。  TAをただ乗り回すだけのチンピラ連中とは違い、普段からバタバタの整備や改造をやっているミオナ達だからこそ出来た芸当でもある。  そんな事を理解出来ないチンピラは、バタバタ上部のキャノピーを開けて慌てて出てくる。 「クソ!! 一体、どうなって――」  その刹那――ニケが、チンピラに飛び掛かった。  切った張ったの大乱闘の末、腕を噛み付かれて顔を引っ掻かかれたチンピラは、たまらず、「ひいーっ! た、助けてーっ!」と、叫びながら走って逃げて行った。その姿を見て、満面のドヤ顔をするニケ。 「お……おい! 俺を置いて勝手に逃げんな!」  身を乗り出して、逃げるチンピラを怒鳴る隊長。 「先輩!!」  チンピラの隊長の意識が逸れた隙に、ユアンはミオナの元に駆けつけた。  ミオナは、バタバタの脚部ワイヤーをいじった後……機体をポンと軽く叩き合図を出した。 「よし、これでOK。乗って、ユアン!」  ユアンは、逃げたチンピラの乗っていたTAに乗り込んだ。  座席に座ってシートベルトを締め、計器類をチェックし、レバーやフットペダルを確認する。 「転倒による損傷ナシ。ステータス、オールグリーン! 行けます!!」  ユアンがアクセルをグッと踏み込むと……歯車が軋み、エンジンが唸りを上げる。さらにアクセルを踏み込むと、バタバタは命を吹き込まれた様に、重力に逆らうが如く、重くゆっくりと立ち上がった。  その頃――相対するチンピラ達のバタバタ内では、操縦する手下のチンピラと、一機やられてムキになっているチンピラの隊長が内輪でモメていた。 「隊長……俺達もそろそろ――」 「まだ負けた訳じゃねぇのに、いちいち弱気になんな!」 「で、でも……」  などと、言った刹那――チンピラ達の乗る機体に、ドーンと重く強い衝撃が走る。  衝撃の拍子に、キャノピーの出口から隊長がコクピット内に落ちてきた。 「ひいいいーっ!」  ビビるチンピラに、隊長は八つ当たりをするように手下の椅子をガシガシと蹴る。 「オラ!! ビビッてねぇで早くやっつけろ!! じゃねえと、格好つかねえだろ!」 「そんな、無茶苦茶な……」  万策尽きた感で、困り果てる手下。  これじゃまるで……蛇の生殺しだ、神様助けて! と、今迄の自分達の行いを棚に上げときながら、必死で自分の無事を心の中で祈り始めた。  ユアンがTA戦に出陣した後……入れ違う様にミオナやキィ達集落の人々は、朽ち果てたTAの近くに避難をして、事の成り行きを見守っていた。  ユアンの駆るバタバタが、一方的にチンピラ達のバタバタを攻め立てる。ユアンのバタバタから繰り出す攻撃を受ける度、鉄を打ち付ける鈍い音と共に、バタバタからチンピラ達の悲鳴が上がる。 「アイツ……ケンカめっちゃ嫌いな癖に、いざ戦うとめちゃくちゃ強いんだよね」 「えっ? あの人、そんなに強いんですか?」 「あの程度のチンピラだったら、あと五人ぐらい増えても平気だよ」  キィは「神様……」と、胸の前で手を組み祈る。  最早サンドバック状態のチンピラ達。やがて……ぎゃああ――と、悲しい断末魔を上げた後、チンピラ達のバタバタは、煙を上げて動かなくなった。 「勝負あり、だね」  バタバタから格好悪く逃げ出すチンピラ連中を、ユアンの乗るバタバタが見下ろす。  やがて、覚えてろー! と、チンピラ達は捨て台詞を吐き、草原から消えて行った。  こうして……集落の人々にとって長かった戦いは、凄惨な結果と共に終焉を迎えた。  集落を二分して揉めていたTA存続の問題は、とりあえず撤去する方向で話がまとまった。  革新派の人間達と保守派の人間達の、この集落を守ってくれた先人を正式に救国の英雄として敬意を表したいという共通した意見を尊重した為であった。  そのかわり、元々TAがあった場所には「救国の英雄、ここに安らかに眠る」と銘打ったモニュメントを近日中に建て、朽ち果てたTA及びチンピラ連中の置いていったバタバタは、マシンワークスが回収。撤去費用は、それぞれの派閥が折半する事を条件に結ばれたのであった。  集落では……やっと訪れた平和を祝う為に、それぞれの派閥の人間達が一同にゲルに集まり、楽しそうに酒を酌み交わしていた。  浴びるように酒を煽る者や飲み比べを始める若者達、楽しそうに踊る娘連中など……ワイワイと賑やかに執り行われた酒の席は、夜の帳が下りるまで続いた。  一方、ユアン達マシンワークスの連中は、自分達が所有するバタバタと、拿捕したバタバタを共にバギーに変形させ、荷台を連結して草原を走っている。  荷台には、バタバタが変形する際に邪魔になる外部装甲と、先程回収したTAが横たわる様に積み込まれていた。  自前で持って来たバタバタのハンドルをミオナが握り、拿捕した方にはユアンが操縦している。そんな中、ニケはというと……ミオナの座る席の後にへばり付いていた。  暫くすると、ニケは耳をピクピクと微動させ「べしゃり、復活ニャーッ!」と突然叫んだ。 「さっきまであんなに落ち込んでたのに、極端なヤツだな」 「だってだって……オイラの唯一の出番にして、見せ所のおしゃべりと魔法がなきゃ――」 「はいはい分かりましたよ。次、頑張ってね」  ミオナに冷たく突け放されたニケは、振り返ってユアンに泣きつく。 「ユアーン! このパイセンに何か言ってやってニャ。このままだと、オイラは――」 「只のカワイイだけの猫ちゃんになっちゃう……だろ? 別に良いんじゃね?」  ニケは、ユアンの一言にショックを受けた。よくよく考えると……序盤で人の言葉で喋った事と、チンピラを引っ掻いた以外、特に目立った仕事はしていないニャ。でも、肝心の魔法が使えなきゃ、猫ちゃんに出来る事なんか無いモン!……と、ふてくされる。 「まあ……無事だったんだし、いいじゃん。ねぇ?」 「そうそう、無事が一番ッスよ」  ユアンとミオナは、ペダルを踏み込みバタバタを加速させる。ブロロロ……とエンジンの回転が上がり、唸りを上げて力強く前へ前へと進んでゆく。 「次は、絶対……お役に立ってみせますニャ―ッ!!」  ユアン達の乗るバタバタは、土煙を巻き上げ草原を後にしていった。 (第二話・完)
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