マシンワークスファンタジー 専門用語などの備忘録 #1、#2

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マシンワークスファンタジー 専門用語などの備忘録 #1、#2

 書いていくうちに、思いのほか専門用語というか……いろいろな用語が増えて来てしまったが故に、ここに備忘録という事で、解説文も添えて書き残したいと思います。忘れっぽいんで。  あと、ちょっとした設定なども付け足して書きたいと思いますので、多少の矛盾点とかは、何卒ご容赦のほどをよろしくお願い致します。 【特別独立学区】  主に、自動車等の乗り物から、ミシン等生活に密着している工業製品を取り扱う工業技術科。畜産や酪農、食品の加工などを主に取り扱う農業技術科。そして、天文学を応用した星占術から、魔術を絡めた特殊な加工品などを取り扱う魔法技術科の三つの学科を軸に運営している巨大な学校法人。略称で特別学区、独立学区、アジト等とも言われる。  特別、何かの運営団体や組織に所属している訳でもなく、完全な独立採算で運営されているのが特徴の一つで、学校組織にしては珍しく、自警団と称する私設の戦闘部隊が存在する。  何もない広大な土地に、巨大な壁で周囲を取り囲むように鎮座する外観の一方、中では、座学を主に学ぶ校舎や、製品の生成や実験を執り行う為の実習棟。ちょっとした住宅棟や市場などの商業施設まで存在する姿は城塞都市さながらである。 【独立自警団】  特別独立学区に設けられた私設の自警団体。  敗残兵や盗賊、英雄気取りのポンコツ貴族のお戯れなどの襲撃に備え、いざという時に特別学区を守る為に組織された戦闘集団だが、普段は学区内の見回りや老朽化した屋根などの設備の補修などを細々と行っている。  この特別学区では、何らかの活動をする際に自警団の参加を義務づけている。 【R&Cマシンワークス】  機械修理や改造などを行っている工業系のサークル。  主な仕事は、トラクターなどの修理や機械を伴う工作物の設置。たまにTAの改造も行っている為、機械関係でトラブルが起こると駆け込み寺のように人が来る。  テニスコート二面分程の広さの建屋と、ガラクタ等資材を保管する為のジャンクヤードを所有しており、建屋内にはバタバタを格納する為のハンガーがある事から、機械を修理する為の設備が一通り点在している。  一応ホイストと呼ばれる天井からの吊り下げ式のクレーンも付いていて、ちょっとした規模の機械でも修繕は可能。でも、大型船舶のエンジンやプロペラ、パレットに乗りきらない大きな工作物などは無理。  施設の規模的には、ちょっと頑張ってる街の修理屋さん。 【TA】 正式名称:Tactical activity assistance (heavy) machinery.  和訳すると、戦術的な活動を補佐する為の(大型)重機。頭文字を取って、TAAM。もっと略してTAと人々から呼ばれ、登場当初は軍用として、局地戦から主力機械化部隊の補助・補佐を主任務としてこなし、戦後に民生品に転用された一部のTAは、生活に密着した使い方をする人型マシンとして運用。 主に重量物の運搬から土木工事や建築現場などで活躍し、自動車が入れないような道や勾配のキツイ斜面、特に足場の悪い現場や紛争地帯などでは独壇場のような大活躍をするが、反面、TAの課題となるのは、その性能に比例するコスト高にある。  正規のルートで購入する場合……安い機体でも、中古のトラクター二台分くらいの価格になり、一般の人々にとっては高嶺の花。その使用用途が多岐に渡れば渡る程、お値段もそれなりに倍々ゲームのように増えていく。  また、自動車などに比べて、使用するパーツ点数も多く消耗も激しいので、細かいメンテナンスは必須。構造の複雑さゆえに、一般人では整備がほぼ無理なため、よほどのTAマニアか軍隊上がりの熟練の技術者でもない限りまともに扱う事は難しい。  これにより、TAを持つか持たないかで一種のステータスのようなものが一部の人達の間にあるとかないとか。 【迷いの森・鎮守の森】  工業技術者や農業技術者達のたむろするエリアと、魔法技術者達の住むエリアとの間を隔たる様に鎮座する樹海。  魔法技術を持つ者にとっては、自分達のテリトリーを守る為の緩衝地帯という事で、「鎮守の森」と名付けられている一方、その他の人々にとっては、一度入ると出られなくなる事から「迷いの森」と呼んで忌み嫌っている。  森の中では、あちこちに魔法を施した仕掛けがあり、魔法が使えない人間達には到底突破不可能な仕様となっている。  森の所々に祠や朽ち果てた工作物を発見する事もあるが、この段階での使用用途や存在理由は不明で、たまに呪われた物品が転がっている事もあるとかないとか。 【岩の巨人】  ユアン達の前に、突如現れた岩で出来た巨像。  基本的なスペックや構造は、この時点では謎の部分が多い。口からビームを吐く。 【魔法について】  この世界で魔法を使うには、自身の持つ「魔力」と空気中の「エーテル粒子」、そして魔法の元となる「触媒」の三要素によって成立する。  魔力を持つ者の体内に宿る魔力を、空気中に漂うエーテル粒子に反応させる事により魔法を発動させるためのスターターとなる着火剤を生成。そこに、魔法の発動に必要な触媒をさらに加える事により、複雑怪奇な化学反応が起こり魔法が発動する……とした説が有力であるそうだが、詳しいメカニズムは魔法を使う人達にも分かっていない事が多いそうな。  どれか一つでも欠けると魔法が発動しない為、魔法の使える世界しか知らない連中は、外の世界に出て初めて魔法が使えない事に驚く事もしばしば。あまりのギャップに、中には魔法の使える世界に引き籠もってしまう者もいるらしい。  また、魔法を使用するにあたって、術者の魔力が消耗しすぎると……眠気に襲われたり、熱にうなされたりと体の変調を伴う事があるらしい。 【人々について】  この世界には、通常のファンタジー作品が書物や英雄譚として別に存在する関係上、便宜の上のモノとして別の呼称を使用している。役割自体はほぼ同じだが、関係性はもっと密接で、彼らの事は総称して「人」と呼ばれる。  コモン……一般のファンタジー作品では「人間」と呼ばれるこの世界最大の人口を誇る種族。基本的に魔法は使えないが、順応性の高さで自身の勢力を広げている。  ニトラアイン……一般のファンタジー作品では「エルフ」と呼ばれる長身で長い耳を持つ人々。主に森の奥深くに住み、魔法や精霊などスピリチュアルな事や狩猟が得意。意味も無くプライドが高い。  アーバンフット……一般のファンタジー作品では「ホビット」と呼ばれる小柄な連中。都会のネズミの二つ名を持つに相応しいすばしっこさと、手先の器用さを武器に都市部を中心に街に隠れ住んでいる。世話焼きな人情家が多く、家族意識が強い。  後は……登場時に改めて記載。 【ランタン】  リリーベルが、謎のおじさんから貰った魔法のランタン。 岩の巨人を封印するのに使ったが、何故封印が出来たのかメカニズムは不明。 【チャ・ガ】  一般のファンタジーモノに出てくる「ケット・シー」みたいな猫。  普通のイエネコより一回り大きく、巧みに魔法や人の言葉を使いこなす為、総じておしゃべりが多いって事以外は謎の部分が多い。  昔から、航海の無事を祈る守り神だとか、幸運の予兆を連れてくる神の使いだとか……何かとゲンを担がれる事が多く、一部の人達からはアイドル扱いをされる事もあるそうな。  一般的に黒猫が多い筈だが、ニケのような三毛猫が出て来る事が稀にある。   【荘園戦争】  かつてこの地域で起こった大規模な戦争の総称。  近隣に隣接する諸貴族のエンブレムが、バラや水仙、麦の穂などの植物を使用していた事と、それに引っ掛けて、各々の領地を荘園として揶揄と皮肉を込めたのがその由来。  自国領民を顧みない自分勝手で傲慢なポンコツ貴族達の権力争いと、それらに群がる出歯亀連中の為に、貴重な資源や人材を無駄に浪費した壮絶な潰し合いを演じた戦争。  実際の武器を持っての戦争の期間は、一回につきだいたい三~五年程。これを十年程のいがみ合いを挟んだ期間を数回含め三回程行われた形。この戦争に費やされた期間はだいたい三十年とされている。  貴族連中と一般庶民とでは、歴史認識が著しく相違がある為お互いに異なる見解を持っている。実際、周辺の貴族や領主達が戦争と認めていない関係上、終結宣言が発表された訳ではなく、お財布事情が芳しくなくなった各諸勢力が、勝手にフェードアウトするように戦争行為を自粛して、お金が集まったら戦争再開しているのが現状のようだ。  時々、パトロールと称してTAを乗り回し近隣の集落などで悪さをする輩も存在する為、戦争自体が終わったかどうだか誰にも分かっていないが、ここ最近は落ち着いている模様。 【グリルポーン】  荘園戦争の後期に実戦投入された小型の汎用型TA。  戦場の様々な局面で活躍し、機械に疎い新兵でも扱える抜群の操縦性と、悪辣な環境下においてなお高い性能。そして何より、安価な価格と確かな耐久性を世界中に知らしめた。  最初期型の一型改から最終型の十二型がロールアウトするまでに3年もの短い期間で細かくモデルチェンジしていったのが特徴。  用途により、足回りのパーツや使用したエンジンの形態もそれぞれ違う為、メカニック泣かせの機体であるともいえる。  最終型が生産終了したのが、ユアン達のいる時間軸より十年前後くらい前だった事を考えても……光の丘に放置されたのは、少なく見積もっても二十年以上も前だと推測できる。 また、忘れそうになったら逐一書いていきたい思います。 (備忘録#1―2・完)
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