第1章-招集-

4/5
前へ
/11ページ
次へ
A組へと移動し、体操服に着替えると、ぞろぞろとみんな体育館へ向かうのだった。 身体測定というものの、どうやらどちらかと言えば健康診断と言った方がいいようだ。 実際に目的地である体育館にはいろんな仕切りがあるが、様々な機器があったりとなかなか本格的である。 「なんか、思ってた身体測定と違うんだが…」 「俺も同じこと思ってた。身長体重視力とか測って、それで終了だと思ってたわ。」 どうやら、他の生徒も同じく困惑してるようだった。 「それでは身体測定やっていくぞ。名前呼ばれたらそこに行って検査を受けること。受け終わったら、どこに行くように言われるから順番通りに回れよ。」 そう言うのは、見るからに体育教師だとわかるガタイのいい野瀬先生だった。 (これは絶対にアダ名がゴリになるな) そう思いながら自分の番が回ってくるのを待っていた。 「今日何時くらいに終わるんだろうか。勉強しないと明日やばいんだが。」 「また勉強の話かよ。そんなの適当にやっておけばいいんだし。」 「そうはいかないでしょ。もしかして、このテストは生徒の自主性を試すためかもしれないし」 「そう思うのは勝手だけど、俺は断固として勉強しない。するだけ無駄。それより…」 「翔鳥!3番ブースへ行け!」 会話の途中で呼ばれてしまった。 「あっ、呼ばれたわ。それよりも、今日のお菓子とジュース頼むな。あとちょっとはゲーム付け合えよミツ」 そう言って言われた3番ブースへ向かう。 検査はなんだかんだ順調に進んでいき、こういうのもやるのかなどと思いながら回っていった。 採血をした俺は次に指定されたところへ向かう。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加