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「えーと、それでですね、バランサー制度ってのはなんなんですか?あと、バランサー補助教員ってなにをすればいいんですか?」
祝福ムードだった職員室から一転、暗い進路指導室に男二人
「まぁ、お前が知らないのも無理はないよな」
そう言って、複雑な顔を見せる道永教諭
「正直説明すんの面倒クセェんだよ、校長からあとで説明され…あっ、そういうことか…」
道永教諭はなにかに気づいた様子
そして、溜息…
「道永さん、どうしたんですか?」
その様子を見て、新人教師若本始が問う
「道永さんじゃなくて、道永先生な?とにかく、あのたぬき…じゃなくて校長の考えてることがわかったんだよ」
「考えてることですか?」
「ああ!俺は新人教師の時、お前と同じでバランサー補助教員してたんだよ」
新人教師は先輩教師の言葉にふむふむと頷く
「要は、校長が説明するの面倒だから、この俺をバランサー補助教員になるお前の教育係にして、お前から説明してやれよってことなんだよ」
道永教諭は面倒くさそうに言う
「まぁ、説明してやるからそこに座っとけ!メモとかはいいからな?メモ取るやつ、いや取ってるフリをしてるやつ、俺は嫌いだからな」
そう言って、椅子に座るように促した
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