第1章-招集-

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~次の日~ 今日はそういえば、身体測定があるらしい。 それにしたって、今日1日の予定が身体測定のみって… まぁ、人数的にも300人ほどいるし当たり前と言えば当たり前だが、ならクラス毎に分ければいいじゃないかと思ってしまう。 でも、特になにもしなくていいというのは俺得なのでは?と思ってしまう自分がいた。 「おはようカケ!」 「ミツおはよう。なぜ先に行った?」 「俺はお前の恋人かよ。お前のことだから、ギリギリまで寝るんじゃないかと思って行かなかったわ。迎えに行った方がよかったか?」 「やめてくれ、気持ち悪い。お気遣いありがとな。」 「おうよ!」 クラスはまだ2日目ということもあり、コミュ力が高いやつらは除いてはあまりグループもできておらず、みんな探り探りの状態だった。 県外からのやつもいるということもあり、俺たちみたいに入学以前から友達だったり、知り合いだったりというのは珍しいようだった。 「それにしたって、今日の予定が身体測定のみって…今日終わったら、ミツの家でゲーム大会な。」 「いやいや、明日はテストだし、今日くらい勉強させてくれよ。」 「実力テストだろ?学校は今の俺の力を見たいだろうから、勉強したらダメだと俺は思うけどな。」 「屁理屈こねんな。来てもいいけど、俺の勉強の邪魔すんなよ。」 「勉強勉強ってそんなに楽しいか?なんだかんだ言って俺の方が成績がいいんだけど…」 「カケはなぜか勉強できるもんな…上位にはいないけど」 「平凡が一番だからな。俺は平均を目指す男だから。」 そんなこと言ってると、先生がやってくる。 「席に着けー!朝のホームルーム始めるぞ。」 そう言うと、朝のホームルームが始まる。 「委員長とか係り決めとかはテストの次の日にやろうかと思うのでそのつもりで。今日の身体測定に関しては、男子は体育館、女子は保健室と空き教室を使う。着替えは男子がA組、女子がB組。それで始まりが…」 こうやって、退屈な1日が始まる…はずだった。
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