青い鳥を待つ人

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青い鳥を待つ人

 私の会社は・・・私が就職した会社は、IT企業だ。とある大企業の子会社になる。  社長は関連会社と言っているがどう見ても子会社だ。資本関係がないので、子会社で無いのはわかっているが、役員などはとある大企業の元部長だとかが就任している。ちなみに、肩書だけなのか、会社でその姿を見た事がない。  別にそれを不満に思う事はない。仕事内容も別段大きな問題はない。ただ、システム会議に出ると、自分たちの立場を再認識させられるだけだ。私たちは、邪魔な存在だと現場では認識させられている。  なので、親会社の業績がダイレクトに自分たちに影響される。  私たちは、業績が良かった翌年採用組だ。その数、150名にものぼる。私たちの前年が50名の採用という事なので、その数からも異常な事はわかってもらえるのだろう。女子が60名。男子が90名の大所帯だ。  最初の一週間は、合宿という名前の研修会が6泊7日で行われた。大企業の保養所を借りて行われている。健康診断から始まって、仕事のやり方や考え方を詰め込み式で教えられる。  仲間同士の連携を強めるというなんだかよくわからないカリキュラムも組まれていた。     
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