第2章 タイミング

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……やっぱり隣にいるやつ…。 『隣……あの時の男じゃん。なんで』 吉野が眉をひそめた。 突然、諒太と男が右に曲がる……。 二人はある場所に入っていく。 『え……ここってさ』 『マンション……』 『あいつの家……かな?』 ギューッとまた胸が締め付けられるのと…… 諒太の事が心配なのと…… 二人でマンションで会うなんて……ショックだった……。 ………なんで…二人で会うんだよ しかもマンションで会うなんて 誰にも見られたくない…とゆうメッセージが伝わってくる………。 吉野が俺をちらっと見て 『孝人……どうする?』 『……どうするも、名前も部屋もわかんないし』 『おまえ、ちょっと諒太に電話してみろよ』 『……あ?あぁ……そうだな…』 動揺して携帯を持つ手が震える。 …………やっぱり出ないか。 『吉野ごめん、俺……帰る』 『……でも』 『待っていても仕方ないし…』 『……うん………じゃぁ孝人、また明日…な?』 『うん………じゃ』 『孝人…大丈夫か?』 大丈夫なわけない………。 『だ、大丈夫だよ』 『………。』 吉野が心配そうに俺を見る…。 心配そうな吉野を置いて俺は足早に帰宅した。
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