第3章 初恋の相手

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目が覚めると… 下着や制服をちゃんと着ていて 諒太のベッドの中で寝かされていた。 『……あれ?』 起き上がろうと身体に力を入れると 『……痛っ』 下半身がジンジンしていた…… 痛みで……さっきまで諒太と 交わっていた事を思い出して……… 身体が熱くなる。 そっか…… 俺……諒太と…その…したのか……。 恥ずかしさで枕に顔を埋める ……でも…好きってちゃんと伝えられて 本当に良かった……。 身体は痛いけど 心の中は…なんだか幸せだった。 ガチャリと部屋のドアが開いて 諒太が心配そうに入ってきた。 ベッドの隣に座って…… 俺の髪の毛を触りながら、顔を覗かれる。 『……ごめん孝人…無理させてしまったよね』 なんだか恥ずかしくて 布団で顔を隠しながら… 『……本当にだよ』 と、ぶっきらぼうに言ってしまう。 『……嫌になった?』 『え?』 『俺のこと…』 パッと顔を出して諒太を見る…。 真剣に見つめられ……顔がまた熱くなる。 『……い、嫌になんか……ならないよ』 諒太が安心したようにふわっと笑う 『あ、今何時?』 『今は19時になったとこだよ』 『……そ、そろそろ帰らなきゃ…痛ッ』 起き上がろうとしてまた痛みに顔を歪める。 諒太が俺の身体を支えてくれた…。 『……諒太の家には電話しといたよ。俺の母さんには勉強中に諒太が具合悪くなったって説明したよ……。久しぶりに孝人に会えるから嬉しいってさ。夕飯……できてるから、少し休んでいけよ。泊まってもいいし』 『…と、泊まるって……』 思い出して赤くなる俺に…… 諒太がクスッと笑いながら耳元で 『……孝人のえっち』 『り、諒太に言われたくないっ』 確かにと笑いながら 『さすがに今夜はしないよ……。痛くして本当にごめん』 俺の頭を柔らかく撫でる。
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