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『……なぁ諒太…聞きたいことあるんだけどさ』
『なに?』
『……諒太って…初めてじゃないだろ?』
諒太が驚いたように俺を見る…。
『…………どうして?』
『…慣れてる感じしたから。あ、別に俺は嫌な訳じゃない……んだけど……なんてゆうか…ちょっと気になってさ』
『………うん、俺は初めてじゃない』
少し……複雑そうな顔をする諒太。
ズキッと若干しつつも……気になってしまう。
『諒太の初めては……その……白石?』
『…………』
少し沈黙になり……
『あ、ごめん。何聞いてるんだろ俺』
慌てて……話を変えようと必死で他の話題を考える。
諒太が優しく微笑み……
『…白石じゃないよ。また…話せるときに話すよ……。』
俺の頭をポンと触って…身体を支えられる。
『じゃ、夕飯食べようか』
白石じゃなきゃ誰なのか…
少しの嫉妬心と
何でこんな事を聞いてしまったんだろうと
少しの後悔を抑えて
その日は諒太の家に泊まった。
諒太の初恋の相手は……俺じゃない。
そう思うとなんだか切なくて……。
俺以外をあんな風に
抱いたり……したのかな
幸せな気持ちのはずなのに
どうして諒太の事を好きになればなるほど
辛くなるんだろう……。
俺……諒太の事
知ってるようで知らない……。
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