第3章 初恋の相手

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『……なぁ諒太…聞きたいことあるんだけどさ』 『なに?』 『……諒太って…初めてじゃないだろ?』 諒太が驚いたように俺を見る…。 『…………どうして?』 『…慣れてる感じしたから。あ、別に俺は嫌な訳じゃない……んだけど……なんてゆうか…ちょっと気になってさ』 『………うん、俺は初めてじゃない』 少し……複雑そうな顔をする諒太。 ズキッと若干しつつも……気になってしまう。 『諒太の初めては……その……白石?』 『…………』 少し沈黙になり…… 『あ、ごめん。何聞いてるんだろ俺』 慌てて……話を変えようと必死で他の話題を考える。 諒太が優しく微笑み…… 『…白石じゃないよ。また…話せるときに話すよ……。』 俺の頭をポンと触って…身体を支えられる。 『じゃ、夕飯食べようか』 白石じゃなきゃ誰なのか… 少しの嫉妬心と 何でこんな事を聞いてしまったんだろうと 少しの後悔を抑えて その日は諒太の家に泊まった。 諒太の初恋の相手は……俺じゃない。 そう思うとなんだか切なくて……。 俺以外をあんな風に 抱いたり……したのかな 幸せな気持ちのはずなのに どうして諒太の事を好きになればなるほど 辛くなるんだろう……。 俺……諒太の事 知ってるようで知らない……。
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