第4章 諒太の過去

7/8
前へ
/138ページ
次へ
悔しくて怖くて…… 涙が次から次へと溢れてくる。 好きでもないヤツから…… しかも男から…… こんなことをされるなんて。 『うッぁ……あッ……』 俺は白石の手の中で……果てた。 ハァハァと息があがる…… 終わった……と思い…… 目を閉じようとした時…… 白石の指が俺の秘部をグリッとえぐった。 『痛ッ……あぁあッ』 『あれ?狭いな……まさかまだ…諒太とヤッてないの?』 『……ッ』 『……なわけないか。首に激しい痕が付いてるし』 指摘された瞬間目を見開いてしまった…… 俺の反応を見て白石がクックッと笑い出す。 『あんた本当、正直だなぁ』 そう言って白石は俺の首筋をカリッと噛んだ。 『……ッん』 そしてゆっくりと白石は指を動かし始めた…… 『アッぁ……ぁん……やめ…て…白石……お願ッ』 『だーめ。孝人くんに興味あるって言ったよね?』 『……?…………アッ……ぁ…ぁあッ』 耳元で白石が話を続ける…。 『孝人くんさ…好みなんだよね』 白石の指が卑猥な音をたてながら… グリッグリッと加速していく……。 『ぁん……アッぁあッ……ダメッあ……やめッ……て』 白石の指使いは初めての刺激で… 頭がおかしくなりそうだった… 諒太…… りょうた……助けて…… 諒太の顔が浮かび……心の中で叫び続けた。 その瞬間 ガチャリと部屋のドアが開いた びっくりして身体がビクッと跳ねる。 『…………遥、ヤるときは鍵ぐらい閉めろよな』 『なんだよ…邪魔すんなよ…。ドア閉めろよ』 知らない男が部屋に入ってきて… なに食わぬ顔して 涙でぐちゃぐちゃの俺にパサッと毛布を被せてくれた。 『……泣いてんじゃん。同意じゃないな?』 『……だったらなんだよ』 知らない男は俺の手首に 食い込んだネクタイを優しく外してくれた… 俺は痛みも忘れて急いで脱がされた服を着る。 『遥……おまえも服を着ろ。こうゆうのはダメだって言ってるだろ?…いい加減更正しろ』 白石は……ドアをガチャンッと激しく閉めて 部屋を出ていった…… 俺と知らない男だけが残される。 『……ごめんね。怖い思いをさせたよね……俺がまた話しとくから。家はどこ?送っていくよ』 『いえ大丈夫です。1人で帰れます』 『ダメだ。責任持って送るから』 そう言って… その人は車で家まで送ってくれた 優しい雰囲気の人だった…。
/138ページ

最初のコメントを投稿しよう!

447人が本棚に入れています
本棚に追加