第8章 二人旅

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諒太から涙ぐんだ目尻をちゅっと口づけされて そのまま唇をふさがれた。 諒太の舌が入ってきて…口の中を犯される。 『…ンッ………んんッ………』 諒太の服をギュッと掴む。 スルッと諒太の手が服の中に入ってきて……… 俺の胸の突起をしつこく撫でてくる。 『ぁッ…りょ、た…か、観覧車だし……ぁあッ…誰かに…見られッ………んあぁッ…』 諒太が胸の突起に口づけてきて… 歯で甘噛みされるのが溜まらない………。 観覧車の窓を見ると…丁度、頂上を過ぎたぐらいで………まだあともう少し乗ってなきゃならない。 ふと、諒太に渡すクリスマスプレゼントの存在を思い出した………。 『ぁあッ……りょ、た…んぁッ…俺ッ…も、渡したい…アッ…もの…ッ………あるッ………』 諒太の手がピタリと止まって俺を見つめる。 俺は急いで身体の熱さを沈めて………乱れた上服を整えた。 リュックの中から小さな包みを出して 諒太に手渡す。 『…はい、クリスマスプレゼント』 『あ……ありがとう。』 諒太がすごく嬉しそうな……照れたような顔をする。 『開けていい?』 『うん……』 諒太が俺の目の前で小さな包みを広げる。 『あ…イヤホン』 『ちょっと前にイヤホンが壊れて…新しいの欲しがってたから……。諒太の好きなメーカーの深いグリーンがたまたま売ってたんだ…』 『………ヤバいめちゃめちゃ嬉しい』 フワッと笑う諒太。 『大切にする………イヤホンも。孝人も。』 ギュッと手を握られて優しく抱きしめられる。 喜んでもらえて本当に良かった………。 観覧車が一周して下車する。 諒太が俺の手を繋いだまま自分のパーカーのポケットに閉じ込めて………家まで送ってくれた。 『……2日間本当にありがとう。すごく楽しかった……。』 ……いつもよりも長い時を一緒に過ごしたような気がする。だからか……なんだか寂しくて切なくて、離れたくなくて。 諒太が俺の手の甲に口づけをして それから頬に触れて…… 『こちらこそ本当にありがとう…。孝人………ずっと好きだから………。』 『うん………。俺………も』 身体が熱くなる……。 諒太が微笑みながら手を振り帰っていく。 こうして2日間のクリスマス旅は終わって…… 今年も残すところあと数日となった。 ……アメリカの大学の事も真剣に考えないと。
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