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にこやかな直嗣と直樹に見つめられ、直人は柄にもなくもじもじしてしまう。
「あの、じゃあ、いただきます……」
直人が茶碗を手渡すと、直嗣はすぐにご飯とお味噌汁をよそってくれた。 今度はゆっくり食べようと気をつけながら、食事を口へ運ぶ。
その間に直人の仕事のことや直樹の保育園での出来事など話は尽きず、直人は久しぶりの団欒を楽しんだ。
「直樹、もう眠いんだろう。歯を磨こうか」
見ると、横にいる直樹は箸を持ったまま、目をつむりそうになっている。
「やだ。もっとなおとおにいちゃんとおはなしする」
直樹はぶんぶんと頭を横にふるが、眠気には勝てないのか、しばらくするとまた舟を漕ぐのだ。
「直樹。またいつかお話できるから、今日は諦めなさい」
「いつかって、いつ?」
純粋な子どもの問いかけに、直嗣は一瞬困ったように眉をしかめ、言い聞かせるように続ける。
「いつかはいつかだよ。直人くんも言ってただろう。お仕事忙がしい時とそうでない時があるって」
「そうじゃないときもあるっていってたもん! ねえ、いつ?」
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