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警官志望
俺が警官になったのは2001年だ。
その前は就職難で、大学を卒業してからフリーターをしていた。
だが24歳の時に、当時付き合っていた彼女と結婚し、その後から就職先を探した。
正社員採用の面接には半年も落ち続け、ハローワーク通いが続いた。
「仕事大丈夫?」
妻は不安そうだったが、この頃すでに妊娠しており、数ヶ月後には自分の子供が生まれてくることがわかっていたので、俺も焦っていた。
なんとか見つけた就職先は実に小さな中小企業だったが、休みもなく、残業残業の毎日なのに残業手当も未払い。
おまけに販売する商品のクレームが多くて、年がら年中問題を抱えていたため、売り上げ低迷中の会社だった。
ハローワークを通して就職したのに、あまりにも悪条件だったが、給料未払いではなかったので、しばらくはハードな労働条件ではあったがそこに勤めた。
しかし、消費者センターからの苦情の多さに対して、社長が菓子箱やお歳暮、お中元の付け届けで懐柔し、ごまかし続けていることに疑問を持った。
すでに子供が生まれていたが、どうにも不信感が拭えず、社長のことはそう嫌いでもなかったが、会社を辞めた。
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