月光

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それから私は一日一日ぼんやりとした日々を過ごしていた。実際に私はこの世界で生きているのだが。血が通ってないような。現実味のない。私の体が棒切れのようで肉体は思い通りに動かない。これは辛いというべきなどだろうか。それにしては、私は大学を休むことはないし端から見れば普通というやつなのだろう。この時にはもう私は俗な絵描きの事など忘れていた。忘れたといっても、きっぱり忘れることなど不可能なのでその現実が私を余計に苦しめた。今の私が求めるものとはいったい何なのだろう。今から新しい物を探すことはできなくなってしまった。私はもうとっくに疲れ切ってしまったのだ。やりきれない思いよりも、諦めが勝ってしまったのだ。私はこのまま終わってしまうのかな。だってね最近時間の流れがとても遅いの。何かをしていないと私は私ではない別の何かになってしまいそうなの。それはとても怖い事だと思うけどいっそのことそっち側に行ってしま えばいいのではないかと思うの。いいえ、そんなことはないわ。まだ大丈夫よ、そっちに行ってしまえばもう戻れなくなるからね。でもね、私もう戻れる気がしないの。もう疲れっちゃたこのまま流れに沿って生きるわ。私ね人生にはいろいろな流れがあると思うの。それでみんな別々の道を流れに沿って行くの。歩いたり、走ったり、時には休憩したりしてね。人それぞれペースは違えど最後に行き着く先はみんな同じ場所だと思うの。あなたはそれを死と呼ぶでしょ。私はあえて一言で表すなら、炎だと思うの。がっかりしたかしら。私たちは生きているうちはずっと燃えているの。燃えて燃えてあなたたちのいう死が起きた時。私たちは炭となるの。そして本当に役目がすぎたら灰になるのよ。畑にまかれてしまうかもしれないけどね。日本では死ぬとお墓に入る前に火葬されるのをご存知ですね。全員がそうというわけではないけど。なんだか天国と地獄みたいね。くだらないわ。 だから私達は燃える炎のようにいきていくのよ。わかったわ。うん大丈夫。     
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