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『汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?』
リハーサルでの神父の言葉が頭をよぎる。
誓うよ、あたし。二十年の付き合いだもん、わかりにくい晃ちゃんの愛情表現も、あたしには全部わかる。それにね、あの『わかりにくさ』のせいで皆に誤解されやすいんだから、あたしが近くでフォローしてあげなきゃいけないでしょ。
誓うよ、神サマ。だからお願い、一生この人の側にいさせてください。
アヴェ・マリアが流れて、扉が開いた。太陽の光が反射して、眩いばかりの白い光が、あたしを包んだ。
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