第15章 私たちのその後

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 こういうのは普通男の人が後ろなんだろうが、友達同士でやることじゃないんだろうが、振った人がやることじゃないんだろうが、私は抱きしめた。力いっぱい抱きしめた。慰めたかった。 「私が……振った私がこんなことしちゃおかしいんだろうけど、やらせてね」 「これもやりたいことだからか?」 「そうだよ」 「そっか」  南雲くんは声を出す。大きな声ではない。(むせ)び泣いているのだ。震える体を力の限り抱きしめる。  暖かい。温かい。  私がずっとほしかったものだった。この温もりがどうしようもなく嬉しかった。 「辛かったね……」  振った本人が友人として慰めるなんてやっぱりおかしいけれど、この瞬間は今までで一番充実していた。  私たちの後日談はこれで終わりではない。もう少しだけ続く。後日談第一幕がおわっただけだ。だが、安心してほしい。後日談は二幕で終わる。ちゃんと終わる。 私にはまだ解決しなければいけない事案が残っていた。本来ならもう少し早く聞いてもよかったのだが、どうも忘れていた。ちょうどこのタイミングで思い出しただけの話だ。 「どうして私のこと委員長って呼ぶの?」 「ん?」     
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