歌うたい

1.出会い

ライブハウスに着いて、ワンドリンクをすぐに貰い会場に入った。
凄い。人がたくさんいることに驚いた。
アマチュアバンドなのに、こんなにたくさん人が入るんだって、だから私は入り口から動けずにいた。

すでに私のお目当ての彼が歌っていた。

ライトが行き交う中、会場を照らした時に
ふと、目があったような気がした。
来たよ！と、アピールする勇気はなくて、
ただドアにもたれかかりながら、見つめた。

あーやっぱり、好きな声だって思いながら。