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ライブハウスの横を通って帰ろうとしたら、
「どうして帰るのやめたの？」って
いきなり、声をかけられた。
この声。
「もう一度、言って」
「帰ろうとしてたよね？ラストまでいてくれたのは、どうしてですか？」
さっきより、丁寧に聞いてきた。
あー。この声だ。
「声が好きだなぁって思ったからです。あなたのことも、バンドのことも知りません。ただ、あなたの声が好きです。」って、正直に答えた。
驚いたって顔をしたあと、
嬉しそうな、照れたような表情をした。
そして、「少し待ってて」というとライブハウスの中に入っていった。
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