十二番目の志士1

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西郷が一人の腰元を連れて来て、お節です今日から新之助殿の身の回りの世話をいたします、何でも言いつけてくださいと紹介したのです、それでは明後日迎えに、 きますと西郷は帰っていったのです、 まずは湯殿にいってくださいと浴衣と下帯をだして、湯殿に案内したのです、お節がお背中を流しますと湯殿に入って来て座ると、ゴシゴシと背中を流したのでお湯をかけ、 湯船に入るといい気持ちです、後は自分でやるからいいよというと、私の役目ですからここに控えていますと言ったのです、上がると全身をくまなくふき取り、下帯を、 すると、浴衣を着せたのです、 部屋に戻り一服していると、お膳に酒と肴を出したのです、酒を注ぐので一口で飲むと焼酎です、肴をつまむとキビナゴの薄つくりです、酢味噌で食べ懐かしい味だという、 と、新之助様は薩摩のお人ですかと聞くので、いいや日向の高鍋だよと答えると、それで薩摩の訛りがないのですねと言うので、お節はと聞くと城下で回船問屋をやってい、 る、白波屋の娘で御座います、 行儀見習いで小松様にご奉公しております、今回は新之助様の身の回りのお世話をおおせつかったのですと言ったのです、それでは明日は城下を案内してくれと頼むと、承知、     
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