30人が本棚に入れています
本棚に追加
まあ、ただの浪人者だよ気楽にしてくれと声をかけたのです、それでは私も一指しといい、立ち上がり扇子をもって、人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり、
と敦盛を舞ったのです、
その素晴らしい舞にみんなうっとりし、舞終ると手を叩いて驚いています、ボタンが酌をして惚れ惚れする旦那様ですねと言うので、お節がふくれています、さくらがボタン、
姉さん、お節様が気を悪くなさいますよとたしなめると、これはすみません、あんまりにも見事な舞いにビックリしたのですよと言ったのです、白波屋が武家奉公に出ている、
のに悋気はいけませんというと、
しかたありません、節は新之助様にほの字なのですと盃を飲み干したのです、新之助がお節は大好きだよというと、ボタンがにくらしいと腕をつねるので、イテ~というと、
みんなが大笑いしたのです、白波屋、女子は怖いものだなあというと、なんといっても山の神といいますからと言ったのです、
最初のコメントを投稿しよう!